【米国株】企業が自社株買いをする理由【企業・株主にメリットはあるの?】
米国株投資家「なんで企業は自社株買いをするのかなぁ。株主にメリットあるの?」
このような疑問に答えます。
自社株買いとは、市場に取引されている株式を買い戻すことです。アップル(AAPL)などの米国企業の多くが行っています。
なんでこんなことをするのでしょうか?
それは自社株買いが企業にメリットがあるからです。また、この自社株買いは私たち”株主”から見てもメリットがあります。
ウォーレンバフェットも以下の書籍のなかで『自社株買いを行っている会社に投資すべき』と述べています。
【要約】億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術
本記事では企業側、株主側それぞれからみた『自社株買いのメリット』について解説を行いたいと思います。
それではよろしくお願いします。
この記事を読んでわかること
- 自社株買いの企業側・株主側から見たメリット
- 自社株買いを行う有名な企業
記事の内容
企業が自社株買いをする理由・メリット
企業が自社株が自社株買いを行う理由は、次の3つに分けることができます。
- ①株主に利益を還元しやすくなる
- ②支払う配当金を少なくできる
- ③敵対的な買収を防げる
利益を株主に還元しやすくなる
EPS(一株あたりの利益)の計算方法を下記に示します。
EPS(一株あたりの利益)の計算方法
EPS=当期純利益 ÷ 株数
企業が自社株買いを行うと、市場で取引される株数が減少します。
上の式から、当期純利益は変化しなくても、株数が減ることで、EPSが上昇することがわかります。
また配当は通常「一株あたり〇〇円」という形で決まるので、株数が減少すると一株当たりの配当を増やすことができます。
このように企業から見ると自社株買いを行うことで一株当たりの価値を高めることができ、一株当たりの配当金を増やせるというメリットがあります。
支払う配当金を少なくできる
つぎに長期的なメリットになりますが、自社株買いを行うと、株主の持っている総株数を減らすことができます。
そのため、一株当たりの配当金額が同じでも、配当に支払う総額を少なくすることが可能になります。
敵対的な買収を防げる
敵対的買収とは対象会社のその時点の経営者に対して友好的ではない買収を指す
(例) コロワイド vs. 大戸屋(2020年)(wikipediaより引用)
自社の持ち株比率を高めることで、敵対する会社に多くの株式を取得され、買収されることを防くことができます。
(通常は50%以上の株式を取得されると経営権を取られる)
株主から見た自社株買いのメリット
株主から見た自社株買いのメリットを次に紹介します。
- ①一株当たりの利益(EPS)・価値が上がる
- ②持ち株比率を高められる
一株当たりの利益(EPS)・価値が上がる←企業のメリットと同様
EPS(一株あたりの利益)の計算方法を再度確認しましょう。
EPS(一株あたりの利益)の計算方法
EPS=当期純利益 ÷ 株数
上のEPSの計算式からもわかるように、株数を減らすことでEPSが上昇します。
EPSが上昇することは一株当たりの利益・価値が上がることを意味しており、株価の上昇、配当金アップが期待できます。価値が上がることを意味しており、株価の上昇、配当金アップが期待できます。
持ち株比率を高められる
あなたの持つ株数が変わらなくても、企業が自社株買いをしてくれるとあなたの持ち株の比率が上昇します。
例)総株数1000株、あなたの持ち分100株(10%)の場合
100株の自社株買い実施すると、総株数900株になり、あなたの持ち分100株は11%になります。
あなたはなにもしていないのに1%持ち株の比率が上昇していることが分かると思います。
自社株買いをする有名銘柄
バフェット銘柄のアップル(AAPL)を紹介します。
アップル【AAPL】
2020年 | 17,528 |
2019年 | 18,596 |
2018年 | 20,000 |
2017年 | 21,007 |
2016年 | 22,001 |
5年間で株数が自社株買いにより20%減少しています。
5年間のEPSの変化は以下のようになっています。
$2.08(2016) ⇒ $3.28(2020)
EPSは5年で+58%になっていますが、実は一部は自社株買いによるものです。
以下の書籍で「ウォーレンバフェット」も自社株買いにより自分の持つ株式の価値を高めてくれる企業への投資をおススメしています。
まとめ
今回の記事では「企業が自社株買いをする理由」について解説を行いました。
自社株買いは企業・株主の双方にとってメリットがあります。
株を保有している企業や、これから投資を行う際には、その自社株を行っているかすぐに確認してみましょう。
以下の記事で、自社株買いの調べ方についても解説しています。参考に。
参考記事米国株の自社株買いの調べ方【Macrotrendsなら超カンタン】
僕も自社株買いを行っているかを確認したうえで、投資を行うか判断しています。(例:ファイザーの銘柄分析記事)
関連記事【2021年】ファイザー(PFE)の銘柄分析【株価と配当金の推移】
ということで今回の記事は以上です。今回の記事が参考になれば嬉しいです。
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