Written by ツッキー

【2022年】ギリアドサイエンシズ(GILD)の銘柄分析【株価と配当金の推移】

企業分析

ギリアドサイエンシズ(GILD)が気になる投資家・就活生「ギリアドサイエンシズ(GILD)はどんな企業なの?投資・就職しても大丈夫なのかなぁ。」

このようなあなたの悩みに答えます。

ギリアドサイエンシズ(GILD)は抗ウイルス薬「タミフル」、C型慢性肝炎治療薬「ハーボニ―」などで有名な会社です。

また2020年はCOVID19の治療薬レムデシビルで知名度を上げたので、(なんか聞いたことある)という方も多いのではないでしょうか?

レムデシビルのニュースは去年の今頃、何度も聞いたよね。

そこで以下のように思った方も多かったのではないでしょうか。

ギリアドサイエンシズ(GILD)ってどんな会社なの?

僕もギリアドサイエンシズについて「どんな会社なのか気になるなぁ」と思いました。

そこでギリアドサイエンシズについて調べ、本記事ではその内容をシェアしたいと思います。

「ギリアドサイエンシズは、投資・就職する会社として、どうなんだろう?」と考えている人の参考となる記事ですので、最後まで読んで、良かったらコメントをしていただけるとうれしいです。

それではよろしくお願いします。

この記事を読むことでわかること

  • ギリアドサイエンシズ(GILD)の株価・配当の推移、銘柄分析

記事の内容

基本情報

会社名 ギリアドサイエンシズ(Gilead Sciences)
ティッカーシンボル GILD
本社 米国
カリフォルニア州フォスターシティ
セクター ヘルスケア
医療用医薬品
世界売上ランキング
(2020年)
13位
直近の四半期決算(2020.12) EPS:
$2.19 (予想$2.04)
売上:
$7.42B (予想$7.08B)
※為替の影響でTradingViewで表示される値と少し差があります。

株価の推移


長期で見ると2015~2016年をピークに下降傾向。

配当の推移

GILD-配当
1株配当/$ 2.84
配当月 3,6,9,12月
配当利回り 米国
4.39%
※2021年4月2日現在

配当金2015年に配当の支払いが始まりました。

それ以降、毎年増配を続けています。

しかし、EPS(一株利益)から見ると、少しずつ余裕がなくなってきているように感じます。

ただ「ハーボニ―」などの大型医薬品で稼いだ莫大なキャッシュがありますので、しばらくは配当を払い続けてくれると思います。

また2020年はコロナウイルスと、その治療薬レムデシビルを無料配布した影響があり、利益がかなり少なかったです。

ただギリアドサイエンシズは、そんな年でも、しっかり配当を払ってくれる企業です。

利益がなくても、配当を払ってことには少し不安も感じる。それくらい株主意識が強い企業ともとらえられますが。

銘柄分析

売上、営業利益、当期純利益

GILD-業績
売上 24.7億ドル
営業利益 4.1億ドル
当期純利益 1.2億ドル

2015年に売上が最大を迎え、そこから少し下がり、現在は横ばいで推移しています。

2014~2016年は「ハーボニー」、「ソバルディ」という大型医薬品により、莫大な利益を上げることができたために、このような推移になっています。

また今年は、新型コロナウイルス治療薬レムデシビルの無料配布などの影響で、利益が「ガクッ」と下がっています。

1株分析【SPS・CFPS・EPS・DPS(直近三年)】

GILD-ひとかぶ分析

一株当たりの分析でも、財務が健全なことが分かります。(※2020年は除く)

さらにCF Marginも高い(30~40%)ので、非常に儲かっているキャッシュリッチな会社ということが分かります。

キャッシュマシーンのような企業。

地域別の売上

GILD-地域別売上

米国での売上が最も大きく、74%($18.2B)です。

ついで欧米が17%、その他(日本や中国など)が9%と続きます。

米国での売上がほぼ4分の3を占めているね。

また、ギリアドの決算書(Annul Report)等を見ていると「米国、欧米、その他」という書き方をしているので、米国と欧米での売上を特に重視していることが分かります。

アムジェンもそうでしたが、バイオ医薬品に注力する企業は、薬価の観点から、おのずと米国や欧米がメインになるのかな~という印象を受けました。

以下に以前に書いたバイオ医薬品メーカー「アムジェン」の記事を載せておきますね。

事業別の売上

AMGN-事業別売上

HIV関連製品の売上が一番大きく、ついでHCVとなっています。

また注目が高いのが2020年にイミュノメディクス社を買収して得たTrodelvyという乳がんの治療薬です。

今はまだ売上規模が小さいですが、ギリアドは「Trodelvy」でオンコロジー(がん)事業の拡大を狙っています。

開発品のパイプライン

新薬誕生に結びつく開発中の医療用医薬品候補化合物(新薬候補)を指し、「開発パイプライン」「製品パイプライン」「新薬パイプライン」などとも呼ばれる

wikipedia「パイプライン」より引用

承認申請中 6
フェーズ3 7
フェーズ2 18
フェーズ1 21
公式HP参照

承認申請中の6製品、後期段階(Phase2,3)にある製品も13製品あるので、今後もしばらくは安心できるパイプラインだと思います。

自社株買い

GILD-自社株買い

ギリアドサイエンシズは自社株買いを積極的に行っています。

発行済株式数:1747百万株(2010)→1263百万株(5632)

約28%も株式数が減っています。

今後も自社株買いにより、保有する株式の価値を高めてくれそうですね。

自社株買いについて「?」のある人は以下の記事【米国株】企業が自社株買いをする理由【企業・株主のメリットはなに?】を参考に。

まとめ

今回の記事ではギリアドサイエンシズ(GILD)の株価・配当の推移、銘柄分析を行いました。

以下に内容をまとめます。

  • 業績は下降傾向で推移、株価も下降傾向
  • 財務は健全、キャッシュリッチな会社(1株当たりの分析から)
  • 2015年を配当開始以来、連続増配企業、配当利回りも高い
  • 自社株買いに積極的(2010年から28%減)
  • 乳がん治療薬Trodelvyに期待

高配当投資をする人にとっては良い銘柄だと思います。

バリュエーションも低く、配当ももらえそうなので魅力的だと思います。実際僕も少し買っています。

またギリアドサイエンシズへの就職を考えている人は、業績は伸び悩んでいますが、財務面・将来性(パイプライン)の点から安心して良いと思います。

今回の記事は「ギリアドサイエンシズはどんな企業なの?就職・投資して大丈夫なの?」と考えているあなたの参考になれば幸いです。

それではまた。